会社員からそろばん教室で独立へ|22年間の融資現場で学んだこと【開業物語2】
と思ったのは、最近ではありません。
30歳くらいのころには、すでに
組織に頼らなくても生きていける人間になりたい
と思っていました。
それなのに、気づけば会社員生活は22年。
ずいぶん遠回りしました。
22年間、独立の種は見つからなかった
日本政策金融公庫では、さまざまな業種の経営者と話してきました。
決算書、申告書、通帳などを見ながら、
「この会社は返済できるのか」
を考えるのが仕事です。
長く続けていると、業種や事業の形を見ただけで、利益を出しやすいか、厳しくなりやすいか、ある程度の感覚も身についてきます。
それでも、自分が大きな借金をしてまで始めたいと思う商売はありませんでした。
むしろ仕事をすればするほど、
「なぜここまでリスクを取って始めるのだろう」
と感じることもありました。
怖かったのは、計画が外れた後
特に印象に残っているのは、開業時に1,000万円以上を投じ、その後、計画が下振れしたケースです。首が回らなくなり、返済相談にきた経営者を何人も見てきました。
もう一つは、一時的に売上が大きく伸びたことで、
「今だ」
と追加投資をし、その後売上が元に戻ってしまったケース。
売上は戻る。
でも設備と借金は残る。
融資の現場で、そうした事例を何度も見ました。
だから僕には、商売を始めるうえで一つの条件があります。
まず小さくテストする。うまくいったら、大きくする。
最初から大勝負はしない。
遠回りした22年は、無駄ではなかった
「もっと早く独立していれば」
と思わないわけではありません。
でも今は、22年間会社員をやったからこそ作れる教室があるとも思っています。
経営者と話し、数字を見て、社会の仕組みを見てきた。
ずっと教育の世界だけにいたら、僕には見えなかったものもあったはずです。
だから練馬そろばん教室は、最初から大きな箱を作ることを目指しません。
小さく始める。
試す。
直す。
そして、うまくいったところへ投資する。
後に僕が「会館型の0.5号店」という少し変わった方法へたどり着く原点は、実はこの22年間にありました。
2026年10月07日 19:08